僕が会社を辞めたシンプルな理由
はじめに
3月の僕は打ちひしがれていた。
2月には父が急逝し、父の葬儀から職場に戻った直後チームの人から退職を告げられたのだ。こんなことが重なるのかと何かに呪われたような気持ちになったことを覚えている。
僕が参加していたプロジェクトの遅延は深刻で、僕が担当する仕事は誰の協力も得られないまま、顧客の納期までに完成する見込みがなく、絶望的な気持ちで毎日を過ごしていた。
僕を支えていたのは「このプロジェクトこそは量産まで頑張る」という決意だった。僕は過去2回、プロジェクトが量産に入る前にメンタルを病んで休職していた。そこに負い目を感じていたし、乗り越えるべき壁だと信じていた。
フタが飛んだ日
ある日、新製品開発会議に招集された。そこで今後3年間の無茶苦茶な日程を見て、
「この会社嫌い」
「こんな仕事やりたくない」
気持ちでいっぱいになってしまった。
僕が勤めていた企業は大企業のグループ会社だったし、収入だって良い方だった。何年かすれば管理職になれてたかもしれないし、定年以降の雇用も退職金も期待できた。
社会的には文句のつけようがない上に、2年間という長期休職した僕を使ってくれることに感謝の気持ちもあった。
だから、僕は会社のために頑張って働いた(と思う)。
自分の気持ちに理屈や世間体で自分の気持ちにフタをして。
でも、その日にフタがどこかに飛んで行ってしまった。
ハッピーになりたい
「たった一度の人生をハッピーに過ごしたい」
これが僕の転職理由。
- 転職すればハッピーになれる保証はない。
- このまま我慢してもハッピーになれる保証もない。
僕は自分で自分の道を切り開く方に賭けた。
仮にそれで失敗しても受け入れられそうな気がしたし、誰かが僕をハッピーにしてくれることを夢見るには歳をとり過ぎてしまった。
最後に
一見感情的にも見える転職理由だったけど、「ハッピーになれそうか」ということだけを考えれば良かったから、転職活動ではとても強い「芯」になってくれた。
転職して三週間を終えた。
僕は今ハッピーだ。
少なくとも前の会社で働いていた時よりは。
まだまだ先は長いし始まったばかりだ。
ゆっくり行こう。