「二回目の転職」について
不幸にして、1年経たずして転職するという運びとなりました。
転職を決意した理由はいくつかあります。
- 「ハッピーになる」ために転職したのに全然ハッピーじゃない
- 業務多忙と精神的高負荷の職場環境
⇒精神疾患の症状悪化により、また働けなくなるかもしれない。 - 顧客志向ではなく、自己満足的なプロジェクトへの嫌気
⇒日本の顧客からビジネスを失注しまくっており、将来的な組織縮小が濃厚 - メカエンジニアとして転職したが、将来性が薄い(給与上昇、昇進ともに)
⇒メカエンジニアは総じてシステム・ソフトウェアエンジニアより給与が低い。
⇒技術的な変化が少なく、キャリアアップにつながりにくい。 - 思ったより自分のやりたいことができなかった。
⇒もっと自動運転のコア技術をやりたかったが、そこへの転属も不可能
勿論、通勤時間が短いとか自由な社風、世間的な高評価などいい点もありましたので、最低一年は頑張ろうと考えていました。世間的にも「一年続かない」ってスゲー印象悪いですし…(妻もいい顔をしないし)
上記2~3を考えるに『逃げ時』を誤ると転職どころか自分の健康を損ないかねませんし、思うような転職活動ができなくなる可能性が高いと感じました。
上記4~5は『技術的な旬』の問題です。自動車業界での自動運転技術への投資や動きが激しい中で「石の上にも三年」と思ってガマンしていては、『旬』が去って希望する職種に転職できなくなることを危惧しました。需要がある今だからこそ、多少のキズモノでも拾ってもらえる可能性が高いと読みました。
今回の転職活動で最も重視したのは
「自分がやりたいこと(=自動運転システムと関連する安全機能の開発)を自分の手でやれるかどうか?」
面接に行った会社さんで面接官と言い合いになったこともありましたが、この点を妥協しないことで、キャリアアップへの道を確保しつつ短い間隔で転職活動をしていることについての相手の納得を引き出すことに成功しました。
次に重視したのが
「お客様と社員を大切にする会社か?」
外資系企業、特に新たに日本にオフィスを開く企業に多いですが、即戦力となりそうな人をかき集めて、教育もせずお客さんの前に立たせ本国とのパイプ役として機能すればそれでいい、とも取れるような人の使い方をする企業があることを学びました。
そういう場合、オフィスの一番偉い人は海外から来た人になるのですが、期限付きで日本に来ていることが多いようです。そうなると、日本のオフィスや人材を育てることを考えるより、帰国した時の自分の居場所を確保することに熱心になる人がいます。そういう人の下で働いているとキャリアアップどころか、日々の仕事すら回せなくなり苦労することになります。
外資系でも日本に根付いて人を育て、ビジネスを展開している企業はたくさんありますし、日本企業は言わずもがなです。自分の努力も大事ですが、会社のサポートもキャリアアップの中では欠かせない要素と僕は考えます。キャリア以外に仕事を進めていくうえでも上司となる人が「社員やお客様」をどう考えているかを事前によく聞いておくことは大切だと感じました。
結論として前回の転職では私の考えは浅かったと痛感しています。
今考えると面接官であった上司の「良くないサイン」は面接の際に十分出ていましたし、会社名や通勤時間と言った本質(=自分が本当にやりたいこと)とは違うところで会社を決めてしまったように反省しきりです。(勿論通勤時間は短い方がいいけれど)
今度の会社では、「絶対にこの技術を習得してやる」と思う技術があります。新しい環境でハイレベルなことに挑戦するのはリスクも大きいですが、自分の心身と相談しつつ、長い目で働いていけたらいいな、と考える今日この頃です。