入社初日
「始めが肝心」とかなかった
入社初日は拍子抜けするほどあっさりしたものだった。
「普通初日は人事の手続きの後に職場で挨拶して、仕事の説明があって~」とか想像したり、挨拶とかちょっと考えちゃったりとかしてた(恥)
イメージ図(笑)
ところが。
顔合わせの集まり(30分)以外は何にもなし!
アシスタント(庶務さん)が「席はここで、PCはこれです。じゃあ」と言って、そこからいきなり仕事。隣の席の人が僕と一緒に仕事する人らしく、挨拶してくれて資料とかも送ってくれたけど、製品の説明とか業務の説明も何もなし。
そもそも7月1日で社名変更したらしく、オフィスに来るまで正式な社名すら僕は知らなかったのだけど(汗)
とりあえず仕事してみた
就業規則も決まり事みたいなこと全然わかんないけど、資料を読んだりして仕事の知識を勉強していればいいみたいだったから、とりあえず気にしないことにした。
普通のオフィスビルで静かな環境。頻繁に鳴り響く内線電話もなければ、ごちゃごちゃ愚痴交じりの雑談しに来るおじさんもいない。IT関係で困りごとがあればヘルプデスクが対応してくれるし、必要な情報は決まったところにきちんと公開されている。
めっちゃ快適やん!!これだよ、俺が求めてた環境!!
上機嫌で資料を漁っていると、前職で僕が悪戦苦闘していた仕事に関連するものが出てきた。あまりのプロジェクトの惨状に我慢できず、僕は前職で自分の仕事を完成させる前に逃げるように転職していた。そんな僕の目の前に出てきたのは「完成品」だった。前の会社で7年かかってもできなかったことが、パッと目の前に出てきた時の衝撃。
7年間の僕の頑張りとは何だったのか…。
(うち2年間メンタル壊して休職してたけど)
前の会社がいかに技術的に遅れていたか、そこでの頑張りに胡坐をかいていた自分が情けなさと焦りが入り混じるような感情に包まれた僕がいた。
焦りが加速するっっ!!
夕方。ヨーロッパが動き出す時間。
プロジェクトメンバーが一斉にヘッドセットでヨーロッパの開発拠点と英語で打ち合わせを始める。みんなすげえ流暢な英語を話す。人によってはネイティブスピーカーのような英語だ。
前の会社で英語を話せることはアドバンテージだったけど、そんなものはなくなったのだと悟った。ある程度覚悟はしていたけどやっぱり焦るし、不安になる。
そこに「明日客先行くけど一緒に行く?」とのお誘い。
いやいや、俺何にもわかんないっすけど?!
「いいんじゃない?」という軽いノリの返答と経験のある客先だったので承諾した自分の流されやすさにも不安は募るのでした…。
初日を終えて
色々あったけど、初日は環境の快適さが勝って、清々しいような気持ちになれた。
前の会社では技術より政治に気力・体力を使っていたし、不明確な役割分担のせいで僕の仕事の範囲は無制限に拡がり疲弊していた。
頑張っても頑張ってもモノにならないってホントに辛かったよ~(号泣)
新しい環境ではそれがない。責任範囲は明確だし、仕事を進めることに集中していた。いい意味でビジネスライクな環境に僕は好感を持った。
文化や技術的なギャップに衝撃は受けた。それも時間と共に慣れるだろうし、良い方向への変化だから問題にはならないだろうと思えた。
「転職してとりあえず良かった」
新しい生活への期待と共に帰宅の途についたのでした。